どもっ!柔整師でブロガーのAkira(@10sei_guide)だよ!
今回はアナトミートレインの1つであるフロントファンクショナルラインの説明となる。
画像を見ながら走行や機能、アプローチポイントをチェックしてほしい。
フロントファンクショナルラインとは
フロントファンクショナルライン(FFL)とはアナトミートレインの1つで名前の通り身体の前面にある機能的な筋膜の連続になる。
身体の後面は対となるバックファンクショナルラインがあり、それぞれが身体の動きにとって重要となる。
フロントファンクショナルラインの走行
大胸筋(起始部)~
腹直筋~
(反対の)長内転筋
斜めにクロスしながら走るラインとなる。
画像では一枚で説明しているけど、走行はあくまでクロスするので注意してほしい。
フロントファンクショナルラインの主な機能
バックファンクショナルラインもそうだけど、フロントファンクショナルは簡単な動作は歩行から極めて激しいスポーツまで、様々なシチュエーション・動作で使われる。
運動では走行が身体の正中線をまたいで反対側にいくことから、主に回旋系に作用する。
代表的な動きはサッカーでボールを蹴る瞬間からフォロースルーまでのダイナミックな動作を思い浮かべてもらうといいだろう。
他にもこの動きは野球やボートでも使用する。
動作にはしっかり働くけど、逆に姿勢の制御ではほどんど機能しない。
上手く機能すると骨盤は後傾方向へ働く。
フロントファンクショナルラインのアプローチ
基本的に3パートで分けて行おう。
大胸筋(起始部)~
大胸筋はストレッチと圧迫を用いる事が多い。
側臥位で肩甲骨を内転誘導したまま上肢を水平伸展させる。この時胸椎はニュートラルぐらいにしておく。胸椎が屈曲位だと筋よりも腱板疎部など関節への負担が強いので注意すること。
これだけでストレッチは十分だけど、少し戻して大胸筋のtightnessの部分を探し持続圧迫するといいと思う。
大胸筋は線維が3つにわかれているので、ストレッチの角度も3つにわけておくといいだろう。
圧迫にはくれぐれも注意して行うこと。むやみに触ると問題となる。
腹直筋~
背臥位で股関節屈曲する事で骨盤がニュートラルから後傾となる。骨盤の後傾は腹直筋は短縮している状態。
その状態で左右どちらかの腹直筋の短縮(押して痛い)部位を第2・3指または4指をプラスして頭側へテンションをかけよう。
そのまま同側の股関節を伸展していき骨盤をニュートラルから前傾させることで腹直筋のリリースになる。
また外側縫線と呼ばれる、腹直筋の外側部は他の筋膜と密接している為、そこも重点的に行う事をオススメする。
ちなみに腹直筋の筋膜は上部では一番浅いところにあるけど恥骨につくころには一番深い部分に潜るので、上部から行っておくのが無難。
(反対の)長内転筋
長内転筋はピンポイントで行うのは手間がかかるので内転筋全体で行う認識でもいいだろう。
本来はストレッチ肢位で行いたいところだけど、ストレッチ肢位からの内転筋へのアプローチは患者本人の痛みが強い。
その為他のアプローチ方法を紹介しよう。
側臥位で患側を下にし、上になっている足を前方へ出す。その際患側の大腿内側がわかりやすく上を向いているはずだ。
そして同側の手掌を大腿内側部の中間部よりやや上に置こう。
その時指に合わせて大腿内側組織の指標を確認する事ができる。
第1指:縫工筋
第2指:長内転筋
第3指:薄筋
第4指:大内転筋
第5指:ハムストリングスと大内転筋の中隔
全てを行ってもいいけど、第2指を目安に行う。
具体的には こぶし を作り内転筋にそって上からの持続圧迫でいいだろう。腕で押すのではなく体重をかけるイメージになる。
最初は痛がるので軽めに行い、少しずつ荷重を乗せていく。
余裕があるなら圧迫からのゆっくりのスライドでリリース効果を高めよう。
関連記事・関連書籍
書籍は例によってファッシャル・リリース・テクニックを参考にさせてもらった。
非常にわかり易く書かれていて、価格も手ごろなのでおすすめ。
また筋膜リリーステクニックも個人的にオススメする。今はボリューム2が出ているけど、僕は1の方が好き。
ファッシャルリリーステクニックよりも細かくは書かれていないけど、リリーステクニックがわかりやすくまとめられている。適応・目的・方法・注意など。
その分とてもわかりやすい。
アナトミートレインなら当然おさえたいのがこれ。これは第三弾なんだけど、第一弾は翻訳がひどいので購入する場合は気を付けてほしい。