どもっ!柔整師でブロガーのAkira(@10sei_guide)だよ!
今回はアナトミートレインの1つであるディープフロントアームラインの解説をしていく。
例に習って画像を用いてディープフロントアームラインを取り出して説明するため、わかりやすいと思う。
実際の走行や機能、アプローチポイントとは?
ディープフロントアームラインとは
ディープフロントアームライン(DFAL)とはアナトミートレインの1つであり、4つあるアームラインの1つになる。
アームライン系は基本的に筋肉と筋膜が交互に配置されていて、これらがお互いに機能する事で可動性と少しの安定性が確保される。
スーパーフィシャルフロントアームライン同様、胸部の前面にあるけど、スーパーフィシャルフロントアームラインよりも深部にある。
このラインは解剖学的肢位にするとわかりやすい。
ディープフロントアームラインの走行
小胸筋~
上腕二頭筋~
橈骨(外側筋膜)~
母指球~
ディープフロントアームラインは解剖学的肢位で前面を走行するラインになる。
ディープフロントアームラインの主な機能
ディープフロントアームラインは物を握る時に必要な母指をコントロール、握力の細かいコントロールする。
また荷物を持つときなどにもこのラインと連動して力を発揮すると言える。
ディープフロントアームラインのアプローチ
ディープフロントアームラインの治療・アプローチポイントの紹介になる。
参考になれば嬉しく思う。
小胸筋
小胸筋は意外と範囲が大きい筋肉になる。烏口突起から第3~5肋骨につき、鎖骨の中間部を越えて走行する。
また筋膜は鎖骨胸筋筋膜に挟まれて、鎖骨下筋を囲んでいるため鎖骨下筋へアプローチしてもいいだろう。
この筋肉が硬いと肩甲骨が前傾する為不良姿勢の大きな要因となる。
アプローチとしては伸張位での直圧がおすすめ。
側臥位でも行えない事はないけど、肩甲骨の固定が難しいので背臥位で行う。
患者に胸を張る様に指示しそのまま烏口突起を小胸筋とは反対へ圧迫骨折・固定する。
その後小胸筋を上から直圧しよう。ただし走行上、胸に差し掛かるため触るのは注意が必要だ。
上腕二頭筋
上腕二頭筋は筋間中隔をアプローチすると効果的だけど、それはスーパーフィシャルフロントアームラインやスーパーフィッシャルバックアームラインで説明済みなので今回は違う面から説明したい。
側臥位で肩関節伸展、前腕回内で上腕二頭筋を伸張位とする。
その際肩甲骨の内転が出来ていないと上腕骨頭が肩前方へ伸張ストレスを与えるので、しっかり肩甲骨内転誘導した状態で行おう。
そして上腕二頭筋が伸張位となったら上腕二頭筋を適度に直圧する。あるいは軽く圧迫したまま遠位部へスライドしてリリースしてもいいかもしれない。
橈骨(外側筋膜)
肘関節伸展、前腕回内、手関節掌屈で橈骨外側を伸張位として硬結部位を適度に圧迫するといいだろう。
硬結部位を直圧し手関節の掌屈・背屈の運動する事でもリリースとなる。
母指球
母指球へのアプローチは強い圧迫を避けて行う必要がある。
やり方は母指球を伸張位にもっていきながら適度に直圧を行う。母指の動きに関係する関節を外転・伸展する事で伸張すると思う。
おまけ 鎖骨下筋
鎖骨下筋は呼吸にも関連する筋肉であまりtightnessだと鎖骨の動きを抑制し様々な問題を引き起こす。
直接のアプローチは背臥位で行おう。
鎖骨下筋を下(尾側)へ直圧したまま肩関節2ndポジションから外旋する事で鎖骨の動きが出るため、リリースに繋がる。
肩関節2ndポジション:背臥位で肩関節外転90°、肘関節90°屈曲肢位、手掌と地面が垂直になる肢位がスタートと考えるとわかり易い。
関連記事・参考文献
書籍は例によってファッシャル・リリース・テクニックを参考にさせてもらった。
非常にわかり易く書かれていて、価格も手ごろなのでおすすめ。
また筋膜リリーステクニックも個人的にオススメする。今はボリューム2が出ているけど、僕は1の方が好き。
ファッシャルリリーステクニックよりも細かくは書かれていないけど、リリーステクニックがわかりやすくまとめられている。適応・目的・方法・注意など。
その分とてもわかりやすい。
アナトミートレインなら当然おさえたいのがこれ。これは第三弾なんだけど、第一弾は翻訳がひどいので購入する場合は気を付けてほしい。