どもっ!柔整師でブロガーのAkira(@10sei_guide)だよ!
棘上筋は上腕を外転させる事や上腕骨頭を肩甲骨に対して求心位で安定させ、挙上のサポートをする筋肉として知られているのは、卒業して間もない先生でも知っているはず。
逆に学生は教科書通り、肩の外転で覚えておいてほしい。なぜなら教科書で覚えている事が国試で出るからね。
今回は整形外科はもちろん整骨院でも遭遇する可能性が高い棘上筋の損傷や機能不全について書いていきたいと思う。
今回紹介する見分け方を理解すれば、あまり経験がない先生でも判断する事ができるはず。
棘上筋の機能解剖
棘上筋は肩甲骨の棘上かから上腕骨大結節に付着する上腕の挙上をサポートする筋肉だが、その走行により非常に摩耗し断裂・部分断裂をきたしやすい。
ある日突然、前日までは普通に過ごしていた高齢者が次の日に肩が上がらないと言って来院する事もあるほど急にも発生する。もちろん原因はそれなりにあるだろうけど。
場合によっては部分断裂により機能不全となって来院する事がある。
そこで棘上筋腱損傷や機能不全の患者が来院した場合、しっかりと判断し治療やリハビリ、紹介を出来るだろうか。
ここでは特に判断ポイントに絞ってやり方を4つ紹介したい。
棘上筋機能不全の4つの判断ポイント
この判断ポイントはほどんどの場合当てはまる。
1つでも当てはまったら他のポイントもチェックしてほしい
2つ当てはまったら要注意。
その1 棘上筋に圧痛
これは見逃されやすいが、棘上筋の圧痛を確認してほしい。
肩峰から脊椎に向かって触っていくと棘上かの窪みを確認できると思う。
その窪みを上から押すことで圧痛を確認する事ができる。あまり強く押さないようにすること。
必ず左右差を確認する事は大事なポイントだ。
左右差がある場合、それだけで棘上筋に何かしらの異常があることが考えられる。
その2 姿勢により挙上できる
簡単に説明すると座位・立位では上肢の挙上は困難だが、側臥位の場合挙上が可能である事が多い。
これはPT(理学療法士)が得意な話だが、MMTの観点によるものだ。
つまり重力の向きにより変わるのである。
その3 僧帽筋の代償を使う
棘上筋がうまく働かない場合、僧帽筋がメチャクチャ代償する。
つまり肩甲骨の挙上で腕を上げようとするのだ。
簡単なイメージとして自分の肩峰を同側の耳にくっつけるように上げる動きに近い。
この上げ方をしたら要注意だ。
その4 徒手検査
これは入れるか迷ったが、一応簡単な方法の為記載した。
棘上筋腱断裂または機能不全で陽性となる外転抵抗テストだけで充分だろう。
棘上筋は初期の外転で作用する。
立位で上肢下垂位から45°外転で手を上げる事を指示する。肘は伸展位だ。
そのまま前腕部を把持しかるーく抵抗をかけよう。手が上がらないようであれば陽性。
もちろん反対側 と比べる事を忘れてはいけない。
→関節可動域などの評価で基本である大切なたった1つの要素とは?
棘上筋機能不全の治療やリハビリ
治療やリハビリは専用のページがある為、そちらを参考にしてほしい
まとめ
いかがだっただろうか。
これらのチェックポイントは来院しすぐに行うことが出来るものになる。しかも卒業したての柔整師や鍼灸師でも問題なく出来るはず。
これらのチェックポイントを頭に入れておくだけで簡単に検査が出来るので、是非試してほしい。