どもっ!柔整師でブロガーのAkira(@10sei_guide)だよ!
僕たち柔道整復師は知識の幅が限局的で、扱える医療機器にも限界がある。つまり「何かしら」を見過ごす可能性が高く、常に気をつかなくてはいけないわけだ。かと言ってそこを埋めるべくして勉強する機会は少なくて、多くのセラピストは「よくする」「治す」ことに注視し、セミナーを受けるんだよね。
って言っている僕も人様に誇れるほど勉強しているわけではない。けど、常に頭にリスクのスペースはおいている。
教科書的なところを押さえるだけでもいいけど、今回は僕が普段から気を付けている「紹介した方がいいな」と判断するポイントを解説していく。
網羅しているわけではないので、もっと気になる!って人は各自調べてほしい。
医師に紹介すべきもの①「痛みに変化がない、または憎悪する」
初回で状態を確認して施術の方向性が見えて繰り返し施術しても中々よくならないことがある。または反対に想定とは違って状態が憎悪することがあるよね。
その段階で検査をやり直したりリセットして考えると見落としてたり、状態が変わっていることに気が付くこともある。
それで解決すればいいんだけど、中にはどうしても腑に落ちない事も少なからず出てくる。
そんな「いつもと違うな感」や「なんかやばいな感」があったら一度医師へ紹介状を出すなり相談してみるといいだろう。
レントゲンなどの検査から医師より「問題ない」という返答が来たらもう一度検査し、状態を絞り直せばOK。
医師に紹介すべきもの②「統一性がない不定愁訴」
これも気を付けたい例の1つ。
「統一性(再現性)がないけど痛い」というのは結構危ないんだよね。
トリガーポイントのように何とも言えない不快感や、神経症状を初めて感じる人などはもしかしたらそういったこともあるかもしれないけど。他には症状が強くてテンパって何でも痛いやとりあえず痛いって言いたい人もいるしね。
だけど受傷原因もよくわからないし、再現性もないし、でも凄く痛いとなると結構危ない。
取り敢えず紹介して医師の診断を受けておくのがいいだろう。
医師に紹介すべきもの③「脳梗塞などの中枢神経が疑われる」
神経症状は末梢の問題と中枢の問題がある。
僕たち柔道整復師はどうしても末梢の問題に目が行きがちだけど、中枢の問題をスルーしていいわけではない。
脳梗塞後のリハビリなど明確に「既往歴」があり、それに対する機能訓練などは別だけど、比較的フレッシュな場合もある。そしてフレッシュで本人が気が付いてない場合が特に問題。
- 足が動かしにくいんだよ
- 力が入りにくい
そんな症状を訴えられると真っ先に
- 体が硬いから
- 筋力が足らないから
って考えてしまう人も多いと思う。でも中枢神経の問題も忘れないでほしい。
僕が行っている簡単なテストを紹介しておく。
手のグーパーをみる
両手を前に出して手のグーパーを出来るだけ早く行ってもらう。手に問題がなく、明らかに左右差がある場合は陽性として中枢を疑う。左右のスピードではなく、左右差がポイント。
ホフマンテストを行う
手の中指MP関節を伸展位として、中指の末梢の爪を上から弾くように刺激を入れて母指の屈曲が出るかで陽性を判断する。屈曲した場合、中枢神経の問題が疑われる。
上の2つが陽性である場合、中枢神経の問題を疑う。その際は既往歴やその他日常生活の問題もチェックしておこう。ボタンが掛けにくくないかなどの巧緻運動も重要なポイントだね。
また、可能であれば腱反射を見たりできると尚いいだろう。
力が入りにくいは筋の問題、末梢神経の問題、中枢神経の問題があることを頭に入れておく必要がある。
もちろん今回紹介したのは最低限などで、自分でも少し勉強してみるといいだろう。
特に既往歴に悪性腫瘍がある場合は注意
後は悪性腫瘍の転移についても注意が必要。
特に既往歴に肺癌、
また既往歴とは違うけど、子供の大関節のよくわからない痛みも注意が必要。検査などではっきりと引っ掛からないものの、痛みがよくならなかったり憎悪する場合は即座に紹介しよう。
患者の囲い込みは双方にリスクしかない
今の時代そうそういないと思うけど「患者を紹介したくない」「戻ってこないんじゃないかな・・」といった浅い考えで紹介をしないなんてことはリスクでしかない。むしろ早い段階で異常を察知して紹介することで、家族や周りの人の信頼は上がしいい結果となるだろう。
そしてきちんと紹介すべき状態の患者・クライアントを紹介するできる方が単純に素晴らしいよね。
僕たちは資格を持って人と接する以上、紹介してくてはいけない・紹介すべき場合は速やかに対応すべき。そして常にそういったリスクがあることは忘れてはいけない。
自分に接した人が幸せになるようにだけではなく、不幸にならないように日々を過ごすのも大切な役割だと思う。