筋膜の配列

広告 筋膜について

浅筋膜とは。位置や構造、機能の解説

 

どもっ!柔整師でブロガーのAkira(@10sei_guide)だよ!

 

今回は筋膜の中でも浅筋膜の解説になる。

浅筋膜ってどこにあるの?から基本的な役割、機能についてなど。

こちらも一度見てほしい

筋膜の解説ついて

 

 

浅筋膜の基本について

皮ふ(表皮や真皮)の下にある浅筋膜は高密度に包まれた層や疎性結合組織と脂肪によって構成される。

深いところでは深筋膜とつながる。

筋膜の配列

筋膜の配列

浅筋膜の役割

浅筋膜にはいくつかの役割がある。

  • 血管や神経を外皮へ、または外皮からの侵入径路
  • 神経や血管の伸張性の手助け
  • 骨格筋の上を滑る可動性と保護としてのクッション性。
  • 伸長によるコラーゲン繊維の再配列を助ける

このあたりがメイン。ポイントは筋膜は全身の連続した結合組織だけど、血管や神経が横切る唯一の一般的な通路ってこと。

 

浅筋膜の構造

浅筋膜は身体の部位や性別によっても構成が多少違ってくる。

と言うのも浅筋膜もいくつかの層に分けられる。

基本的な層の順番は管理人は単純に皮膚→脂肪層→膜組織→深筋膜と解釈している。

 

そしてこの膜組織は身体の部分によって単層または2層以上に分けられている。

例えば下腿前面は単層だし、男性の胸壁では2層、大腿前面も2層となっている。それ以上の具体的な部位については書かれていなかった。

ちなみに成人の脂肪細胞の数は一定で、実際の数は幼児期と思春期の間に遺伝によって決まるらしい。

当然性別では女性の方が脂肪層は厚い。

 

浅筋膜の機能、約割をもっと具体的に説明

浅筋膜の大雑把な機能については上に書いたけど、ここではより詳しくまとめていく。

浅筋膜としてはもちろんだけど、脂肪としての役割や機能を確認してほしい。

 

力の吸収

脂肪組織は身体の表面への圧の吸収装置としても優秀。

主に手掌や踵はその代表で、脂肪層が明確になっている。

 

断熱作用

皮下脂肪は身体の熱損失を防ぎ、断熱作用としても働く。

これは厚さに比例して、寒いところにいる生き物の脂肪が厚いのもこのため。

 

エネルギー源

皮下脂肪はエネルギーの貯蔵(トリグリセリド)という面でも優秀。

重篤な飢餓状態では皮下脂肪が利用される。

新生児に豊富な褐色脂肪はエネルギーと熱を素早く産生する。

 

皮筋として存在

浅筋膜は皮筋としても存在していて、一番有名な皮筋は頸部の広頚筋だろう。基本的に皮筋は痕跡とされていて、保護機能として存在しているとの事。

ちなみに他には目と口の周り、肛門、乳頭などにもある。

 

間質液との関係

組織の間にある液体成分、間質液は筋肉の収縮によって吸収と産生が釣り合っている。

通常は-2か-3mmHG程度の陰圧でなので、外気圧によっても影響を受けている。

この時何らかの原因により吸収と産生のバランスが崩れると、浮腫(むくみ)や組織の脱水状態となる。

ポイントとして筋肉の収縮がサポートしている事を忘れてはいけない。

エンジュ
エンジュ
浮腫に対して一生懸命マッサージしている人もいるかもしれないけど、あくまで基本は筋肉の収縮であり、問題がなければ収縮させる指導、エクササイズ、機能訓練を行うことの方が長い目でみると患者の為になる。

 

血管の配列に関わる

皮下組織の静脈は静脈内注射や輸血の時の重要なポイントとなる。

下肢の伏在静脈では浅筋膜の下の層と深筋膜との間に存在し、結合組織によって固定されている。一方伏在静脈の分岐は皮下脂肪層の膜組織の表面を走行し、これは固定されていない。橈骨皮静脈も同じなので、血管が動くのはこのため。

つまり血管が動くかどうかというのは、どの層を走行しているのか結合組織で固定されているかによって決まる。

エンジュ
エンジュ
表層に近い血管が固定されてたらヤバイな…すぐ切れちゃうだろうな。

また皮下脂肪はエネルギー源として優秀で、血液の供給も優秀。つまり体温調節にも関係している。

 

筋膜の線維

筋膜の線維については別の記事で説明しているけど、ここでも簡単に説明。

浅筋膜の繊維は皮膚からの影響により、張力や弾性力に関係する。

主に3つの繊維があるけど、レクチリンは一種のコラーゲンなので割愛。

コラーゲン線維

コラーゲン線維は上の皮膚が伸張されるときの抗張力として作用する。

主な型はⅠ型だけど、Ⅲ型とⅤ型もあり、真皮と下の深筋膜を結合させている。

エラスチン線維

エラスチン線維は上にある表皮と真皮の伸張と弾性に関係する。

また粘弾性もあるとされている。

 

浅筋膜の細胞

浅筋膜で脂肪細胞を除くと重要なのは線維芽細胞。

線維芽細胞はコラーゲン線維、エラスチン線維、タンパク質の合成と、そのタンパク質による繊維の分解にも働く。

線維が細胞はお互いに通じ合い、結合組織の範囲内だけど張力にも関係する。

短時間の伸張は障害後の瘢痕化や線維症のリスクの軽減につながる徒手療法として発展する可能性があるとのこと。

 

細胞外マトリックス(基質)

細胞外基質は糖タンパク、グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、コンドロイチン、プリテオグリカンなどが含まれる。

糖タンパクにはフィブリンとフィブロネクチンが含まれ、これらはエラスチンの伸張と反跳のために必要なもので、フィブロネクチンはコラーゲン線維の沈着と位置のキープにも働くとされている。

エンジュ
エンジュ
ドクターによる注射はなんでもかんでも、トリガーポイント注射じゃなくて、浅筋膜の可動性による問題を触診や可動性で確認し、そこにヒアルロン酸やらを注射した方がいいんではなのかな。

あ、でも繰り返すと注射が瘢痕組織になりそうだね。なら肌に直接しみ込ませるアロママッサージなんかはよさそう。どのぐらいの吸収率があるか調べなきゃわからないけど…

ちなみに細胞外マトリックスと筋膜については下記で詳しく解説してある。

細胞外マトリックスについて
細胞外マトリックスとは。基本構成と機能。細胞との関係を解説

今回は細胞外マトリックス(細胞外基質)の解説になる。 名前は聞いた事あるけど、そもそも細胞外マトリックスって何? 身体にどんな役割があるの? 例によってできるだけわかり易く書いていきたいと思う。 &n ...

 

その他

多くの神経線維は真皮と表皮に達するために皮下組織を横断する。

多くの神経終末は真皮で終わるけど、圧や振動を感じるパチニ小体は例外。

 

浅筋膜の老化

加齢による浅筋膜の線維芽細胞の減少はコラーゲン線維を少なくし配列も悪くなるだけでなく、エラスチン線維も減少することで、厚みやすり切れが増える。

これは男女とも30代から段々と始まっている。

弾力もなくなれば皮膚はたるむし、外見にも年齢を感じるようになるよね。

 

浅筋膜の簡単なまとめ

  • 浅筋膜は主に緩い疎性結合組織と脂肪から構成される。
  • 身体のいたる部分に存在し、血管や神経が貫く大切な組織。
  • そして可動性とクッション性を兼ね備えている。

そして個人的に糖タンパク、グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、コンドロイチン、プリテオグリカンやらが含まれたアロママッサージは浅筋膜へアプローチである程度の継続によさようだと感じた。

もし管理人がアロママッサージの店を構えるなら原価は上がってもこの点を注意し、お金に余裕のある中年以降の女性をターゲットにする。

以上で浅筋膜のまとめが終わりになる。

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