柔整業界がここ数年で大きく変化しているのは業界の人ならご存知だろう。
しかし専門学生やこれから専門学校に入るって人はまたまだ知らない事が多いと思う。
今回は柔整業界の現在の仕事状況についてまとめてめみた。
それぞれの職場のメリット・デメリット、拘束時間、給料や今後の推移を一挙に公開!
是非最後までチェックしてほしい。
スポンサーリンク
[ad] [toc]
柔整師の仕事環境の変化
柔整師の魅力は何と言ってもその仕事の多様性だろう。整骨院・接骨院を開業できるし、別に整体院として開業してもいい。スポーツトレーナーになったり、介護の現場で働く事もできる。
ある意味潰しがきく(潰しがきかなくなる状況もあるけど)。
僕は柔整師の資格の最大の魅力がこの多様性だと思っている。他の同レベルの資格よりも幅は間違いなくあると言える。
その中で今回はほとんどの職場を網羅?したので「柔道整復師の仕事ってどんなのがあるの?」「給料や拘束時間は?」などの疑問を解決できるはず。
ではそれぞれ具体的にみてみよう。
整骨院・接骨院の開業(個人)
これは未だに1番多い選択肢だろう。
最初からは自分で店を持つと言う目標を持って柔整師になった人や、そうではなく流れでなった人もいるだろう。
院の数としても近年の傾向として増加の一途だ。毎年5000人も柔整師が増えるから当たり前だよね。
整骨院開業のメリット
いい点は当然だけど、自分で何もかも決める事ができる点。
また1人でやるなら1番の問題である人件費もかからない。受付は別だけど。
家でやるなら家賃も大きな問題とならないだろう。
また飲食代なども経費で落とせるものもかなり増える。
整骨院開業のデメリット
大きな問題点は2ある。
院の増加による競合と療養費の問題だ。
ライバルが多いのと、以前は当たり前に使っていた保険が使えない状況が迫ってきているって説明が簡単だろう。
今までの整骨院にとってははっきり言って死活問題。
もちろんそれを逆にプラスと変換して経営している人達は問題ないだろうけど。例えば自費メインに移行したりね。
整骨院開業時の年収・月収
個人差が大きい。規模にもよるし、やり方によっても異なる。
自分の手元に入るのは月10〜100万ぐらいかな?このあたりが現実的かと。
10万でやりたい事をやるか…うーん…
また個人でやる場合は、当然ボーナスは無いので月収平均×12が年収になる。
休み・業務時間
休みは個人によって異なる。
多いのは土曜午後と日曜祝日を休診かな。
しかし数が増えている為、差別化の為にあえてずらす院も増えている。
業務時間は「9:00~12:00、15:00~20:00」が多いと思う。これも差別化の為時間を増やしたり、時間をずらしたりなどもある。
開業柔整師の今後の推移
間違いなく数は減る。
後何年かはわからないけど、10~20年以内には減るだろう。もしかしたらもっと早くに減少傾向となるかもしれない。
純粋にいわゆる普通の?整骨院では厳しくなるからだ。
かなり無茶して療養費制度(保険制度)を使いまくったツケで保険自体がどんどん厳しくなっているのが理由となる。
日本の伝統医療!を壊して来たのは間違いなく伝統医療!と言い続けてきた人達だろう。
ただ中身は保険を使わない整体院だけど、名前は整骨院ってところも結構ある。
これを整骨院とカウントすると数は減らないかな?
スポンサーリンク
[ad]
整体院の開業
近年の柔整師の免許を持っていてもあえて整骨院と看板を出さずに整体院で店を構える先生も増えてきている。
それは脱・保険の為の姿勢だ。
ちなみに整骨院・接骨院は資格がないと開業できないけど、整体院は資格はいらない。
誰でも開業はできる。
整体院開業のメリット
いい点に関しては整骨院の個人開業と同じと考えてもらっていいと思う。
また最初からある程度の単価(価格)はとれる
整体院開業のデメリット
外傷がきた場合、整骨院の窓口がないため保険が使えない。
整骨院と較べて「整骨院」と言う看板がないため、入りにくい?
整体院開業時の年収・月収
これこそピンキリだけど、概ね整骨院と同じ幅になると思う。
10〜100万程かな。
これも個人でやる場合は、当然ボーナスは無いので月収平均×12が年収になる。
休み、業務時間
自分次第。
完全予約制ならば時間の間を見て休むことが出来る。
整体院開業の今後の推移
間違いなく増える。
理由としてPT(理学療法士)の流入があるからだ。
別に詳しくまとめるけど、近年では柔整よりもPTの方が資格を取る人が多い。
つまりかなりの飽和状態となる事が予想される(既に多いけど)。
柔整の保険制度改善と共にPTの流入により整体院は増え続けるだろう。
整骨院の雇われ院長
整骨院は既に年配の先生が誰かに任せたり、フランチャイズやチェーン展開などで院長を募集する事も多い。
雇われ…会社員だ。
基本的に年を重ねると職場を辞めて自分でやる人が多いけど、ここでは雇われについても書いていく。
雇われ院長のメリット
仮に潰れても自分の痛手は少ない。院長の経験をお金を貰いながら経験できる。
経験は大きな財産だからね。
会社によっては社会保険などを完備しているところもある。
厚生年金があると将来すこーし安心だ。本当に年金が貰えるかはわからないけど。
雇われ院長のデメリット
ノルマがある場合はプレッシャーがある。
特に大手のチェーン展開している院などは大変だ。
売上が上がってる場合、虚しくなる。
え、これなら自分でやった方がマシじゃんって気持ちになる人も少なくないだろう。
雇われ院長の年収・月収目安
社保完備かどうかによって手取りは異なる。
社保・厚生年金あり:月収約25〜35万
社保・厚生年金なし:月収約28〜40万
目安としてはこのぐらいだろう。
あとは歩合とかによって異なる。
プラスして企業(分院が多い)とボーナスが出るところもある。
休み・業務時間
これは母体の会社によって異なるけど、おおむね上記の整骨院の時間と同じぐらいだろう。
またはやや長いかもしれない。
雇われ院長の今後の推移
あまり劇的には増えないけど、緩やかに増加傾向かな?
ただ整骨院の保険の取り扱いによって異なる。
保険制度の見直しによっては減ってくるかも。
スポーツジム(業務委託)
近年スポーツ人口の増加と共にスポーツジム、スポーツクラブも増加している。
有名なところだと、KONAMIやセントラルなど。
そこへスポーツ目線とメディカルの融合と言うかメディカル目線を取り入れる為、柔整師の募集がよく見られる。
スポーツジムで働くメリット
基本的にスポーツジムに通う人をみるため、様々な面でアクティブな職場となる。
整骨院とは一線があり、患者というよりクライアントとして接する機会が多いと思う。
リハビリ、機能訓練、トレーニングメニューなど自分で決めることもできる。
ジムの器具を使えたりするのもメリットだ。
あとは業務委託なら経費で落とせるものもあるので、そこもメリット。
スポーツジムで働くデメリット
業務委託なので厚生年金がつかない。国保の人がほとんどだろう。
いつまで続けるかによるけど、年輩の人より若いフレッシュな人にやってもらいたいと考える人も多いだろうから一生の職業にはならない。
あと確定申告も自分でやらないといけないので、少し手間。税理士を選ぶならその分の費用もかかるしね。
スポーツジムでの柔整師の年収・月収
以前管理人が声をかけてのもらった所は業務委託で年収400〜600万ほどだったと記憶している。
これはそのスポーツジム・会社単位でトレーナーの仕事を斡旋する傾向に持ってくとの事なので比較的いい条件だろう。
ちなみに歩合になるけどもらう金額の60〜70%だったと思う。
個人的には最初からは勤めるのではなく、ある程度の自分の形が出来てから勤めるのがいいかもしれない。
と言うか何もわからないでメディカルどうこう言われてもお互いに「…」となってしまうだろう。
業務委託だと個人事業主となるのでボーナスはない。月収平均×12が年収になる。
休み・業務時間
スポーツクラブの休みによるのでマチマチ。
多くはスポーツクラブの定休日+1日って感じかな。
しかし基本的に個人事業みたいなものなので休んでばかりだと給料に問題がでるだろう。
今後の推移
増加傾向となる。
現場で柔道整復師は飽和していないし、まだまだ増えるだろう。
スポーツトレーナー(業務委託)
プロスポーツ選手のトレーナーになる。主にチームに雇われるかたちだ。
もちろん個人トレーナーもあるけど、ハードルはかなり高いだろう。
憧れる人は多いんじゃないかな?
スポーツトレーナーのメリット
好きなスポーツに携わる充実感は1番あるかもしれない。
よりトレーナー業務に特化した技術が身につけられるだろう。
また個人的に1番のメリットはその経験・ネームバリューだ。
プロのチームでやっていた、本格スポーツマッサージ!
あの◯◯選手の体を見ていたプロトレーナーの整体院!
どう?行きたくならない?
スポーツトレーナーのデメリット
チームに帯同する場合縛りがある。
移動距離もすごいし、自分の好きに休みを取ることは難しいと思う。
スポーツトレーナーの年収・月
管理人の友達はJ3で年収450万ほどだったと聞いた。
個人トレーナーなら跳ね上がるだろうけど、チームトレーナーなら600万ぐらいが現実的か?
また業務委託になるのでボーナスは無い。聞いたところは月収というより年契約なので、年収を12で割って月収って考えだね。
スポーツトレーナーの休み
帯同するスポーツにより異なる。offシーズンも同様。
試合間隔などにもよって異なる。
なので固定された休みというよりもチームの予定次第となる。
今後推移
あまり変わらないかやや増加かな。
と、言うのもチームが増えなければある程度上限の人数は決まってしまうからね。
やりたいひとは多いし、門は狭い。
スポンサーリンク
[ad]
介護現場
これは特に流入が多いだろう。
高齢社会で介護施設の増加により、柔道整復師の出番も増えた。
機能訓練で加算が取れる(簡単に言うと会社に入るお金が増える)からね。
管理人の友達でも何人もいることから、近年ではかなり現実的な職場と言える。
介護現場で働くメリット
仕事時間が決まっている。
いわゆるデイサービスなどは多少ずれはあっても6時には帰れるだろう。もちろん自分の施設ならそうはいかないけど。
決まった時間で帰れるのは魅力的だ。
あとは福利厚生などもそう。
更に詳しい内容はこっちの記事で説明しているので興味がある人はチェックしてほしい。
→整骨院を辞めたい柔整師はコレ!介護現場で機能訓練指導員として働くメリットを紹介する
介護現場で働くデメリット
完全に個人の考えで申し訳ないが、やりがいという面では少し足らないかもしれない。
基本的に毎日同じことを繰り返すからだ(マッサージ整骨院もそうだけど)。
また介護施設で働く為に柔整師になるという人は少ないのもそう感じてしまう要因かもしれない。
もちろん業務内容、機能訓練を否定するわけではない。とても重要だ。
逆にそれが楽しい人もいるだろう。
介護現場での年収・月収
月収28〜35万ぐらいか?整骨院より3〜5万高い印象。
基本的に福利厚生(厚生年金など)がついているので、個人の整骨院よりもいい場合がほとんど。
母体によって異なるけと、病院系列ならボーナスが出るので年収としては整骨院よりも多くなる。
休み、仕事時間
施設の休みに準ずる。
日曜が多いかな?
デイサービスなら朝8時〜12時、13時〜17時といった感じ。
今後の推移
まだまだ増えるだろう。それに伴い柔道整復師の出番も多いはずだ。
求人は整骨院並みに多いかもしれない。
個人的にはおすすめ。早く帰れる分、他でマネタイズすれば年収もあがるしね。
コンサルタント業
柔道整復師や治療家を相手にコンサルタント、つまりカンタンに言うと教室や塾、アドバイザーみたいな感じの仕事をしている人も多い。
治療方法であったり、経営であったり、副業であったり。
コンサルタント業のメリット
あたればでかい。
自分の経験・能力がダイレクトに必要となるため失敗はできないしけどやりがいはあるだろう。
顧客を抱えれば安定感もでる。
コンサルタント業のデメリット
治療家や経営者以上に勉強が必要となる。
常に勉強だ。まあこれをデメリットと感じるかは人それぞれだけど。
あとは休みは取りずらいかもしれない。
日々の交流も大事になるからね。
コンサルタントの年収・月収
ピンキリだろう。
稼げなければ限りなく0に近いし稼げれば奥も目指せる。
そういった意味では1人の力では一番化ける可能性がある。
ただ最近では数が増えてきたので大変かも。
休み、仕事時間
基本的になし。
もちろんプライベートな時間は作るだろうけど、それ以上にそれ以外に時間を取られる事が多いだろう。
軌道に乗れば別か?
今後の推移
まだまだ増えるだろう。
柔道整復師が増えつづける限りなく、急激な増加はなくても増えるはず。
柔整師業界の今後の予想
整骨院などは減り、整体院にシフトまたは併設する院がもっと増えるだろう。
また介護施設やスポーツクラブに流れるのも増えるはず。
PTの流入により柔道整復師はガチで勉強しないと追込まれる。
自分だけの差別化を持たない人は弱体化する
基本ラインが高くなるなっているので、普通だけでなくオリジナリティがないと置いていかれる事は間違いない。
当たり前は評価されない時代になっている。
柔道整復師の給料や今後のまとめ
整骨院、整体院など個人で運営する場合、給料の幅は大きい。結局やりようにやるからだ。
自分でどうにかする意識。これが大切になる。
また専門を卒業し、いざ働こうと思って求人をみる事になるが給料や休みで選んではいけない。
これはまた別の記事に書こうと思うけど、確信がある事実だ。
最後に理解してほしい事がある。
柔道整復師はやれる仕事は多いが本来の整骨院・接骨院に関しては間違いなく衰退していく。
気軽に整骨院やりたいな〜と思っているならやめたほうがいい。
逆に本気の人は飛び込んで欲しい。応援するし背中も押そう。
もし進路に迷っている人がいるならお問い合わせより、気軽に連絡してほしい。
コンサルタントではなく、もちろん無料で(笑)
あ、パケット通信費は各自で…
柔整の職場に強くなりたいなら一緒に読むべき記事
柔整師の職場に強くなりたかったり、転職を希望しているなら下の2つの記事がおすすめ。
間違いなく参考になるだろう。
→高待遇・好条件の職場へ最速で転職したい柔整師へ3つのアドバイスを送る